求人メディア運営 / 法令・手続き
求人メディア(求人掲載・求人検索・スカウト・会員DB・応募導線など)を運営していると、
「うちは許可が要る?届出が要る?年次報告って何を出すの?」が必ず壁になります。
この記事では、求人メディア運営寄りに、必要になりやすい手続きと“毎年/一定期間ごとに提出が必要な資料”を
できるだけ分かりやすく整理します。
求人サイト構築パッケージのVWORK9はこれらの提出資料を出しやすいよう管理画面から各種レポートのエクスポート機能を持っていますので、業務の効率化を図れます。詳しくは当社までお気軽にお問い合わせくださいませ。
※本記事は一般的な情報提供です。個別の適法性判断や行政対応は、所管の都道府県労働局等へ確認してください。
(制度は改正・運用変更があり得るため、最終更新日を設けて運用するのがおすすめ)

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目次
1. まず結論:あなたの事業はどれに当たる?(判定マップ)
求人メディア・求人ポータルの事業タイプ判定の考え方
- 求人情報を集めて掲載する/検索できる:募集情報等提供事業(求人メディアの基本)
- 求職者会員DBを持つ・スカウトする・応募データや閲覧履歴など「求職者に関する情報」を収集して使う:特定募集情報等提供事業に該当し得る(届出・年次報告が重い)
- 求人企業へ人を「紹介」し、成功報酬(紹介手数料)などを取る/紹介行為に踏み込む:有料職業紹介(許可・年次報告)
- 雇用主が自社で、労働者を派遣先で就労させる:労働者派遣(許可・複数報告)
「募集情報等提供事業」「特定募集情報等提供事業」の基本整理は厚労省の案内を参照してください。
求人メディア運営者が“勘違いしやすい”境界線
- 「応募ボタン」だけ置いて企業の採用サイトに飛ばす:多くは募集情報等提供事業の範囲に収まりやすい(ただしデータの取り方次第)
- メディア内で応募フォームを受け付け、応募情報を収集して企業へ渡す:求職者情報の取り扱いが濃くなり、特定募集情報等提供事業に該当する可能性が上がる
- 「この人を紹介します」と推薦して、採用成立で手数料を得る:職業紹介(許可)の領域に近づく
2. 募集情報等提供事業(求人メディアの基本領域)
求人メディアの多くはまずここからスタートします。厚労省が「募集情報等提供事業」について概要ページを用意しています。
この領域で最低限やるべきこと(運用ルール)
- 掲載情報が誤認を招かない設計(求人内容の真偽確認・修正フロー)
- 求人原稿の更新履歴を残す(誰が、いつ、何を直したか)
- 問い合わせ・削除依頼・通報の受付導線
- 規約・プライバシーポリシー・表示ルールの整備
ここは「年次報告が必ず発生する」というよりも、「運用ルールの整備・証跡管理」が後で効きます。
次の“特定募集情報等提供事業”に該当すると、提出物が一気に増えるので要注意です。
3. 特定募集情報等提供事業(会員DB/スカウト/応募データを扱うと濃厚)
求人メディア運営者にとって最重要なのがここです。
「労働者になろうとする者に関する情報を収集して情報提供に使用している」場合などに、特定募集情報等提供事業として届出が必要になり得ます。
要点1:届出・変更・廃止の期限
- 変更届:届出事項に変更がある場合、変更日の翌日から30日以内に届出が必要
- 廃止届:事業を廃止する場合、廃止日から10日以内に届出が必要
- 届出受理番号は「人材サービス総合サイト」で検索できる(自社の登録確認に使える)
要点2:年1回の「概況報告」が必須(提出期限:8月31日)
特定募集情報等提供事業者は、毎年8月31日までに、6月1日時点における事業の実施状況をまとめた
「特定募集情報等事業概況報告書」を提出することが義務づけられています。
運用のコツ:6/1時点の“必要データ”を保存しておく
年次報告は「あとで集めよう」とすると大体詰みます。6/1時点の状態で必要な情報を抜き出せるよう、
求人情報・掲載社数・掲載件数・応募/スカウト等の実績などを、システム側で集計できる状態にしておくのがおすすめです。
要点3:あなたのメディアが該当しやすい例
- 会員登録(プロフィール)を取り、求人をレコメンド/スカウト送信する
- 応募フォームをメディア内に持ち、応募情報を収集して企業に送る
- 閲覧履歴・位置情報・メールアドレス等を含む情報を収集してマッチングに使う

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4. 有料職業紹介(紹介料を取る/紹介行為に踏み込む場合)
「求人掲載」ではなく、「人を紹介して手数料を得る」スキームに踏み込むと、有料職業紹介の許可・運用義務が中心になります。
そして求人メディア運営者が意外と落とすのが、年次の事業報告です。
年次報告:職業紹介事業報告書(様式第8号)
- 職業紹介事業報告書は、実績の有無にかかわらず、毎年4月30日までに提出が義務づけられています(紹介実績なしでも提出)。
- 手続(電子申請/e-Gov)としても「毎年4月30日まで」と案内されています。
許可の有効期間:新規3年 → 更新後5年
有料職業紹介の許可は、新規許可は3年、更新後は5年という整理が案内されています。
更新申請は有効期間満了の3か月前までに行う必要がある、とされています。
5. 労働者派遣(派遣スキームを扱う場合)
求人メディアの延長で「派遣」まで扱う場合は、報告がさらに増えます。
労働局資料や手続きページでは、少なくとも以下の提出期限が示されています(地域により案内ページが異なるため、所管労働局の案内を必ず確認してください)。
代表的な提出物と期限(例)
- 様式第11号:毎年6月30日まで(土日なら翌開庁日)
- 様式第12号 / 第12号-2:毎事業年度経過後3か月以内
「媒体運営」だけなら派遣許可が不要でも、派遣会社向けの機能提供(応募管理/企業管理/求人公開)を行う場合、
“顧客側が必要な提出物を集計できる”設計をすると、SaaSとして刺さりやすいです。
6. 年間カレンダー(提出期限の目安)
| 月 | 提出・イベント | 対象 |
|---|---|---|
| 4月 | 職業紹介事業報告(様式第8号):毎年4/30まで(実績なしでも提出) | 有料/無料職業紹介 |
| 6月 | 派遣:様式第11号 など(例:6/30まで) | 労働者派遣 |
| 事業年度終了後 | 派遣:様式第12号/第12号-2(例:3か月以内) | 労働者派遣 |
| 8月 | 特定募集情報等提供事業 概況報告:毎年8/31まで(6/1時点の状況) | 特定募集情報等提供 |
職業紹介の提出期限(4/30)/
特定募集情報等提供の概況報告(8/31、6/1時点)/
派遣の提出期限例(6/30、年度後3か月以内)
7. 運用で詰まらないための「保存すべきデータ」チェックリスト
“役所手続き”は、結局のところ提出物に必要な数字・証跡を出せるかで勝負が決まります。
求人メディア運営寄りに、最低限これだけは持っておくと強いです。
チェックリスト(システムで出せると楽)
- 求人情報:掲載開始/終了、原稿の履歴(誰がいつ何を変更したか)
- 掲載企業:契約形態、掲載プラン、掲載停止理由、窓口(担当者)
- 応募/問合せ:月次の件数、媒体別、職種別(個人情報は扱いに注意)
- スカウト/レコメンド:送信数、返信数、応募への遷移(会員DBを使う場合)
- 6/1時点スナップショット:(特定募集情報等提供に該当する場合)報告に必要な状態を保存できること
- 届出情報:届出受理番号、変更履歴(変更届は30日以内、廃止は10日以内)

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8. よくある質問
Q. 求人を掲載しているだけでも「届出」が必要ですか?
一概には言えませんが、「募集情報等提供事業」の枠内に収まるケースが多いです。
ただし、求職者に関する情報を収集して情報提供に使用している場合は「特定募集情報等提供事業」に該当し得るため、
自社のデータの取り方(会員DB、応募フォーム、閲覧履歴の活用など)を前提に判断するのが安全です。
Q. 特定募集情報等提供事業の年次報告はいつ出す?
毎年8月31日までに、6月1日時点の実施状況をまとめた概況報告書を提出する必要があります。
Q. 変更があった時の期限は?
届出事項に変更がある場合は変更日の翌日から30日以内、廃止する場合は廃止日から10日以内、と案内されています。
Q. 有料職業紹介の年次報告は「実績ゼロ」でも必要?
必要です。職業紹介事業報告書は、実績の有無にかかわらず毎年4月30日までに提出が義務づけられている、とされています。

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記事監修
2004年からITエンジニア向けの案件サイト、不動産向けの転職求人、医療関係の求人サイトを中心にこれまで500件以上の求人サイト、採用メディアの立ち上げと運用サポートに携わり、カルチュアコンビニエンスクラブ様やパーソルキャリア様などの大手採用メディアの開発、運用サポートから中小企業の採用・求人、人材紹介会社様の集客まで継続してサポート中です。
